tnkado’s blog

駄文で綴る中年のたわごと(戯言)です

邪鬼 ~ 鬼に憑かれた男~(壱)


スポンサーリンク
 

かつて闇の神であった「夜叉」は
お釈迦様に調伏されて心を入れ替え
仏国土を護る「神将」になった

「夜叉」がまだ闇の神であった頃
仕えていた邪鬼どもがいた

邪鬼どもの多くは
天燈鬼や龍燈鬼のように
多聞天毘沙門天) 広目天
持国天 増長天の四天王に捕獲されたり

捷疾鬼のように韋駄天に調伏されたりした

が、辛うじて天王から逃れた鬼がいた

邪鬼になるための修行をしていた
兄弟の子鬼がいた

子鬼は 小さくてすばしっこい

ある日 天王に見つかり
追われた子鬼の兄弟は
昼寝をしていた
人間の男の口の中に 逃げ込んだ

寝ていた男は 突然口の中に
何かが入ってきたので咽てしまい
子鬼の兄弟を飲み込んでしまった

子鬼を飲み込んでしまった
冴えない どこにでもいるような
その中年男には

真正面を向き
額の真ん中から 少しだけ左に
とても 小さなツノが生えてきて
反対の右側には
さらに小さなツノが生えた

ツノには不思議な力があり

右のツノは 人の心を読み
危険を予知し

左のツノは 人の心を操り
男を邪鬼の姿に変える

だが その男は
何故か邪鬼に姿が変わっても
人の心は宿ったままでいた


これは ひょんなことから
邪鬼に憑かれた
ある男の物語である

プライバシーポリシー お問い合わせ