tnkado’s blog

駄文で綴る中年のたわごと(戯言)です

1人で子育てしていた、ある女性の人生 後編


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その女性は、独身時代に取得した

資格を活かして職に就き

女手一つで、働きながら子育をした

 

お子さんが高校2年のある夜

話題が進路のことになると・・・

 

親は、金銭面はなんとか工面するので

子の希望する学校への進学を望み

 

子は、1人親の苦労を見てきたので

母親に早く楽をさせて

これからの人生を

少しでも楽しんでもらいたく

就職することを願った

 

お互いに相手を思いやる気持ちは

最初はわずかなボタンの掛け違いだった

が、収拾がつかない親子ケンカになってしまった

 

翌朝、女性は昨夜の気持ちを引きずり

イライラしながらも、いつもように早起きして

自分と子どもの弁当を2つ作り

キッチンの机上に置いた

 

女性が洗濯物を干している隙に

子どもはそそくさと学校に出かけた

 

弁当箱は机上に置いたままだった

 

「まったくもう!」と

女性は怒りが込み上げてきた

 

 その日、仕事中にコピーを取っていた女性は

棒のようなもので、突然後ろから

頭を殴られたような痛みがして気を失った

 

気が付くと、倒れている自分が眼下に見え

同僚たちが騒いで、救急車を呼んだりしている

様子がわかったそうだ

 

その後、女性は息を吹き返すことは無かった

 

自分の亡骸にしがみつき泣いて

深い悲しみの淵にいる子どもの姿を見て

 

最後の会話を後悔し

「お母さんが悪かった」

「自分の人生を、悔いの無いように

生きて欲しい」と伝えたいと、女性は語った

 

私は、力になることは出来ない旨を

ご丁重にお詫びしてみたが

 

呪ってやる、一生取り憑いてやる等々

脅迫された

 

どんなに懇願されても

私にはどうにもすることが出来ないと

何度も説明した

 

お子さんが

「最後の会話を後悔し

一生引きずることになると可哀想だ」

「だから何とかしてくれ」と云うので

 

お子さんは

「母親が、安らかに眠ることを

願っているはずではないのだろうか?」

「この世を彷徨うことを望んではいないだろう」

「自分の気持ちを

自分の言葉で伝えるべきじゃあないか?」  

と、説得した

 

女性は説得に同意し

子どもの夢の中で、思いを伝えることを決めた

 

その後、彼女が私の前に現れたことは無い

 

「ごめん」の3文字と

「ありがとう」の5文字は

伝えたい時に

ハッキリ口に出して云うのがいい

 

通り過ぎた、何気ない毎日が

“”しあわせ“”なことだと気付くのは

大抵は失ってからが多く

 

「あの時、ああすればよかった」と思うのは

いつも、悲しみや口惜しさが訪れた後になる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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