tnkado’s blog

駄文で綴る中年のたわごと(戯言)です

「北風小娘」15


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小さな集落にあるその神社では

正月を迎えるので

地域の人々が朝から集まり

 境内に落ちている枯れ枝や葉を掃き

提灯を飾り、しめ縄を新しいものへ換えたりと忙しい

 

昼前には正月準備も終わり

人々は一旦帰宅し

神社はいつも通りの、静かな時を迎えた

 

午後になると、除夜の鐘を突きに来る人や

初詣の人々をあてにした露店が準備を始め

神社の境内は、再びにぎやかになって来た

 

冬休みの子供たちも境内に集まり遊んでいる

 

「あんず」と「かりん」と「市」は

境内を見下ろせる大樹に仲良く座り

その様子を眺めていた

 

 「めんこ」で遊んでいる子供たちの中で

体格の良い大きな子たちが

幼い小さな子たちの「めんこ」を

次々と裏返して奪っていた

 

小さな子が、大きな子の「めんこ」を狙い

地面にたたきつける瞬間にあわせ

北風小娘の「あんず」は、口笛を吹くように

「フッ」と息を吐き、

大きな子の「めんこ」を裏返した

 

「わぁーーー」と、子どもたちの歓声があがる

 

大きな子はムスッとして

自分の順番が来ると、先ほど「めんこ」を取った

小さな子の「めんこ」を狙って投げた

 

その瞬間にあわせ、「あんず」は「フッ」と息を吐き

小さな子の「めんこ」が裏返らないよう

真上から押さえつけるように風を送った

 

大きな子は悔しがり、地団駄を踏んでいた

 

 

 

 

 

 

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