tnkado’s blog

駄文で綴る中年のたわごと(戯言)です

「北風小娘 」7


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小学校高学年の、その男の子は

幼い頃に父親を病気で亡くしていた

 

母親は、毎日泣いて悲しんだ

 

でも、子どもと2人で生きていく為に泣くのをやめ

昼間は仕出し弁当店、夕方からは配送所の事務と

仕事の掛け持ちをして働き始めた

 

母親は、仕出し弁当店が休業の日曜日の昼間と

配送所の事務を交代で休む、平日の夕方1日が休みで

あとは毎日働いていた

 

母方のおばあちゃんが、週に何日か泊り込んで

男の子の面倒を見てくれていた

 

おばあちゃんが来れない日と

母親が仕事で帰りが遅い日が重なると

男の子はアパートの部屋で、1人で夕飯食べ、

宿題をして、シャワーを浴び

母親が帰宅する頃には、就寝していた

 

母親は、節約と栄養バランスを考えて

朝食と夕食を作ってから出勤していたが

疲れがたまり、どうしても朝早く起きれないことも時々あった

 

そんな日は、300円を机に置いて仕事に行った

 

男の子はそのお金で

おにぎりや菓子パンを買うのではなく

スーパーで食パンを買って食べて

残ったお金は貯金箱に入れた

 

男の子には、買いたいものがあった

 

鉛色の空から、今にも雪がチラついて来そうな

底冷えのする土曜日の昼下がり

 

バス停の隣にある、古びた木造の待合所の屋根に

北風小娘の「あんず」と

一番弟子の、カラス天狗の子ども「市(いち)」が

並んで座っていた

 

小学校高学年の、その男の子が

スーパーの袋を下げて、バス停の方へ歩いてきた

 

すると、反対方向から、その男の子の同級生らしい

背が高くて、ガッシリした体型の子と

痩せて、ひょろ長い子と

背が低くて、ポッチャリした男の子の3人が歩いてきた

 

リーダー格のガッシリした体型の子が

「ビンボー臭せえぁ~」とその男の子を茶化すと

子分の2人も同調して茶化した

 

それを見た「市」は怒り、錫杖を手にして

ものすごい勢いで、茶化している3人組に向かって

飛び出した

 

続く・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

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